HOLGA 用語集

HOLGA120GN

HOLGAや一般のカメラに関する用語を解説

目次

あ行

アスペクト比

 画像や画面の横と縦の長さの比率のこと。一般的に「横:縦」の順で表記されます。因みにHOLGAで撮った6×6フォーマットのアスペクト比は「1:1」です。

ISO

 レンズから入ってきた光をカメラ内でどれくらい増感させるかを示す数値で、カメラの光に対する感度表す値です。ISO感度は絞り値とシャッタースピードと共に、写真の基本3大要素と呼ばれています。数値が低いほど感度が低く、数値が高いほど感度が高いとされています。

 この数値はカメラのスペックによって、下限の数値と上限の数値が異なります。ISO感度が高いほど、より暗い所でも明るい写真が撮れるようになり、また手ぶれも減少します。同じ明るさの場所であればISO感度が高いほど被写体をブラさずに止めて撮れます。

 ここまでの話ですと感度か高いほど良いように思われますが、逆に感度が高いと、よりノイズが増します(粒子が荒くなります)。どちらを選択するかは、基本的に撮影環境の明るさによって決めます。

撮 影 条 件ISO 値
晴れた日や明るい場所での撮影ISO100~400
曇り空や、やや暗い室内での撮影ISO400~3200
夜の撮影や、間接照明のみの暗い場所ISO3200~

APS(Advanced photo system)カメラ

カメラをより小型化し、カメラへの装着と取り出しを容易にした新フィルム様式を採用したカメラ。フィルムの幅を従来の35mmから24mmに小型化してカートリッジに収めたものを使用し、ワンタッチで装着、取り出しができます。撮影データの磁気情報も記録可能。ショップに現像、プリントを依頼すると、全てのコマを小さく収めたインデックスシートも付いてきます。

 デジタルカメラの時代の波に押し寄せられ、2012年5月、在庫分販売が中止となり事実上APSフォーマットは姿を消しました。

Canon ixy 310

37,000円(発売時価格)

F値

 F値(絞り値)とはレンズを通過して撮像素子に写る像の明るさを表す数値で、F値が小さいほど絞りが開き、レンズを通過する光の量が増えます。逆にF値が大きいほど絞り込むことになり、レンズを通過する光の量は少なくなります。

大判カメラ

 4×5インチ(102×127mm)以上のシートフィルム(カットフィルム)を使用するカメラの総称です。5×7インチ、8×10インチ、11×14インチなどもあります。画面も35mm(36mm×24mm)に対し4×5の場合、120mm×94mmと面積で13倍あり、写し込める情報量が多いこと、拡大した時の粒状性が細かいこと、原版が大きいのでそのまま鑑賞できることなどの利点があります。ピントは蛇腹を伸縮させてレンズを前後に動かして調整します。露出は別途露出計を使って計測して手動でレンズ側で調整します。全てのプロセスがアナログです。

WISTA 45

大判フィルム

 4×5インチ(102×127mm)以上のシートフィルム(カットフィルム)を使用します。一枚の写真に内包される情報量の多さは桁違いです。フィルムは専用ホルダーに入れて1枚ずつ入れ替えます。

か行

画角

 画角とは、カメラで撮影した際に写真に写る範囲を角度で表したものです。一眼レフカメラの仕様ではカメラに写る長方形の対角線の角度で表されることが多く、画角が広ければ写真に写る範囲が広くなります。焦点距離が短くなるほど画角が広くなり、長くなるほど画角が狭くなります。

レンズの種類焦 点 距 離画 角
広角レンズ約35mm以下約63℃
標準レンズ約50mm前後約46℃
望遠レンズ約80mm以上約30℃

 単焦点レンズは焦点距離が固定されているため、画角を変えたい場合は被写体との距離を自分が動いて変えることが必要です。単焦点レンズは開放F値が小さいことが多く、より多くの光をレンズの中に取り込むことができ、ボケも大きくなります。

ガラスレンズ

 強度や耐久性の面でプラスチックレンズより勝りますが、生産性や軽さの面では劣ります。精度はそれ程差がないとされている一方で、写真の出来上がりに関してはよりクリアな写真が期待できるとされています。

感光

 フィルム部分に光が当たり、化学変化を起こすことで画像パターンが作られますが、通常はカメラに取り込む光を制御しているのがシャッターです。シャッターを介さずに何らかの原因でフィルムに光が当たってしまったことを「感光」といいます。偶発的に起こったり、カメラへのフィルムの出し入れの時に光が入り込んでしまう場合もあります。HOLGAでは特に巻き太りに注意することが重要です。

逆光

 被写体の後ろから光源が射している状態。たいてい被写体が黒い影になって写ります。⇔ 順光

ケラレ

 写真や映像などの撮影において、画面の周辺や四隅に画像が映り込んでいない陰や黒い影が現れる現象です。一般にはレンズフードやフィルターが黒く映り込んでしまうことをいいます。特に高倍率ズームレンズで広角側を使う際に出やすいです。またフィルターを重ねて数枚使用するとケラレが出ることがあります。

Kodak

 Eastman kodakはアメリカの写真用品(カメラ、レンズ、フィルム、印画紙、処理剤)メーカーです。HOLGAではブローニーフィルム120のPORTRA400(カラーネガ)がよく使われます。最近では個包装ではなく5本パック入りで販売されています。

Kodak PORTRA 400

13,780円(某ショッピングモール)

5本入り

さ行

最小絞り値

 レンズの絞り値(F)を最も絞った状態の値で、デジタルカメラではF32の場合が多いようです。最小絞りの使用は、被写体深度を深くしたいという意図がなければ控えた方がいいです。理論値の最小はF0.5で、一般に最小値がF3以下は「明るいレンズ」とされています。

最短撮影距離

 被写体から撮像素子(イメージセンサー)までの距離(ワーキングディスタンスとは異なる)

絞り値(F値)

 レンズから入る光の量を調整する部分で、レンズの中に備わっていて、穴の大きさを変えることで取り込む光の量を調整しています。その光の量を数値化したものがF値です。露出を決定する3大要素はシャッタースピード、絞り値、ISO感度です。

 ピンとの合う範囲を決める際にも利用されます。ピンとの合った領域以外をぼかしたいには絞りを絞ります(特に望遠レンズで顕著)。逆にぼけを出したくない場合には絞りを開けます(特に広角レンズで顕著)。HOLGA 120シリーズは2009年9月までF8固定でした。

シャッタースピード

 シャッタースピードは撮影の際、シャッターが解放され、フィルムまたは撮像素子がレンズを通した光にさらされる時間です。HOLGA 120シリーズのシャッタースピードは1/100秒固定、あるいはバルブモードに2種類です。なので露出は基本的には絞りによって決まってきます(使用するフィルムのISO感度にもよります)。露出を決定する3大要素はシャッタースピード、絞り値、ISO感度です。

周辺光量低下(トンネル効果)

 写真の四隅に現れる黒い影。HOLGA最大の魅力といっても過言ではありません。しかしいつでも現れる訳ではなく気まぐれです。勿論ある条件の組合せがが満たされれば現れる現象だとは思います。ケラレに含まれて解説されているものもみられますが、ここではケラレとは別に扱うことにします。

焦点距離

 レンズの中心(主点)から撮像素子(イメージセンサー)までの距離で、画角に関係します。レンズに光が入射した時に、光が一点に集まる場所を焦点といいます。光は直進しますが、レンズを通ると屈折して一点(焦点)に集中します。そこで像を結び、その位置に撮像素子(イメージセンサー)を置くと像を写すことができます。

 レンズには焦点距離が固定された単焦点レンズと、焦点距離を変えられるズームレンズの2種類があります。焦点距離の数字によって画角が変わります。レンズの種類は大まかに広角(35mm以下)レンズ、標準(50mm付近)レンズ、望遠(80mm以上)レンズの3つに分けられます。標準レンズは人の目に近い画角の範囲を写すことができます。

引用:TAMRON Focus on the Future カメラレンズの種類と選び方の基礎知識 焦点距離と画角より

 また焦点距離被写体深度が短い(広角レンズ)ほど被写体深度が深くなります。風景写真などに広角レンズが適しているのはそのためで、焦点距離が短いために被写体深度が深くなり、背景の細部までくっきり写すことができます。一方望遠レンズは焦点距離が長く被写体深度が浅いため、被写体に対して背景のボケがより強調されます。このボケ味を生かすことで、被写体の印象が際立ったポートレートなどを撮影することができます。

順光

 被写体の前方から光源が射している状態。通常写真撮影に最適な状態。⇔ 逆光

スプール

 中判カメラにおけるフィルの巻き上げ軸のこと。最初は本体内部の右側にあり、これにフィルムを絡ませ巻き上げながら撮影していきます。最後まで撮影しきったらフィルムは全て右側のスプールに巻き取られ、左側にはむき出しのスプールが残ります、このスプールは次回撮影に時に使用するので無くさないようにし、予め右側にセットしておくようにしましょう。

スプロケット

 巻き上げ軸のすぐ左側にあるフィルム送りギア(歯車)のことをいいます。パーフォレーションと噛み合います。35mmカメラと違ってHOLGA等の中判カメラにはありません。

た行

多重露光

 1枚の写真に2枚以上の画像を重ねて写し込む(露光する)写真技法です。HOLGAの場合は簡単に多重露光ができます。先ず1枚目を普通に撮影します。2枚目は本来フィルムを巻き上げてから撮るのですが、巻き上げずにそのまままたシャッターを押すだけです。これで2重露光ができます。

 3重露光を行いたい場合にはまた続けてそのまままたシャッターを押せばよいのです。ソフトなイメージの写真になりうまくいけば幻想的な写真にもなります。ただ露光を重ねるほどトータル的な光の量が多くなるので、明るすぎにならないように気を付けましょう。

中判カメラ

 幅61.5mmのブローニーフィルム120と呼ばれる大きなフィルムを使用して撮影するカメラです。35mmフィルムよりも大きく、現像して大きく引き伸ばしても画質が良いという特徴があります。カメラによって6×4.5(ロクヨンゴ), 6×6(ロクロク), 6×7(ロクナナ), さらに6×8(ロクハチ), 6×9(ロクキュウ)などの撮影フォーマットに換えられます。

 フォーマットにより撮影枚数も変わり、それぞれ16枚、12枚、10枚、9枚、8枚の撮影が可能です。ブローニーフィルム220は、120の2倍の撮影枚数が可能で、それぞれ32枚、24枚、20枚、18枚、16枚の撮影が可能です。

Mamiya 645 PRO TL

約100,000円(カメラショップ)

PROに加えてTTL調光が可能

中判フィルム

 ブローニーフィルムとほぼ同義語です。

手ブレ

 シャッターを切っている間にカメラが動いてしまうことで発生するブレのことです。シャッタースピードが遅いほど発生しやすく、特により暗い場所で撮る際には注意しましょう。また基本的に「1/焦点距離」を下回ると生じやすくなるとされ、50mmの焦点距離の場合、1/50秒を下回ると生じやすくなります。つまり焦点距離が長くなる望遠レンズを使うほど注意が必要です。

 手ぶれ防止策としては、カメラをしっかり構えて固定することや、シャッタースピードを調整して速くすることです。ただし後者はHOLGAではシャッタースピードが一定のため不可能です。

な行

ネガフィルム(ネガティブフィルム)

 被写体と明暗が逆になっている状態のフィルムで、プリント時に再反転することで再び逆転し、通常の画像(ポジティブ画像)になります。適正露光の許容範囲が広く、焼き付けの段階で色や濃度の補正ができ、完成品の前に撮影時のアンダーやオーバーなど微妙に調整可能です。

は行

パースペクティブ(パース)

 手前の被写体から背景までの距離を感じさせる視覚効果(遠近感)のこと。近くのものはより大きく、遠くのものはより小さく見えるというものです。焦点距離が短いレンズ(広角レンズ)ほど遠近感が強調されるため、被写体の後ろに背景が距離をおいて広がっているように表現されます。

パーフォレーション

 フィルムを送るためにフィルムの縁に一定間隔で空けられた穴のこと。35mmカメラと違ってHOLGAなどの中判カメラに使用するブローニーフィルムにはパーフォレーションはありません。

パララックス現象

 直訳すると「視差」という意味です。光学式ビューファインダーを使う際、レンズとの位置関係のズレにより、ファインダー視野と実際に撮影される画面にズレが生じる現象をいいます。またwebデザインによる視覚効果をもたらす際にも用いられんる言葉です。スクロール動作に応じて、複数のレイヤー(層)にある視覚要素を異なるスピードで動かすことで視差を生みだし、立体感・奥行き感を演出する手法のことを指します。

バルブ(B)モード

 シャッターボタンを押している間シャッターが開き続ける撮影モード。シャッターボタンを放すとシャッターが閉じ、長時間露光撮影を行うことができます。手ぶれが起こりやすいので、故意に手ブレ効果を狙う以外は三脚の使用をお薦めします。HOLGAでは無理ですが、一般的にはさらにリモコン操作が便利でしょう。

被写体

 写真で撮影される対象物のこと。写真に写り込む全てのものを指す場合もあれば、主役のもののみ指すこともある。

被写界深度

 写真撮影において、ピントを合わせた距離を中心とした遠近の距離範囲のうちで、ピントがほぼ合ったように鮮明に見える範囲の広さを示す。この範囲が広い場合を「被写界深度が深い」といい、狭い場合を「被写界深度が浅い」と表現します。被写界深度は絞り値(F値)、レンズの焦点距離、撮影距離によって決まります。

 レンズの絞り値が小さくなるほど被写界深度は浅くなり、大きくなるほど深くなります。レンズの焦点距離が長くなるほど被写界深度は浅くなり、短くなるほど深くなります。また撮影距離が短くなるほど被写界深度は浅くなり、長くなるほど深くなります。

引用:Panasonic デジタルカメラ講座 LUMIX ピントと被写界深度【第五回】より

富士フイルム

 富士フイルムは日本の企業で、写真フィルムなどで培ってきた技術を生かし、「ヘルスケア」、「マテリアルズ」、「イメージング」の3つの領域で幅広い事業を展開しています。HOLGAで使用するフィルムではPRO160NC(カラーネガ)などがあります。最近では個包装ではなく5本パック入りで販売されています。

プラスチックレンズ

 HOLGAに代表されるトイカメラでよく使われているレンズで、ガラスレンズに比べてより安価です。耐久性や強度はガラスレンズに劣りますが、生産性や軽さといったメリットもあり、精度に関してはそれ程差がないとされています。

ブローニーフィルム

 中判カメラに使用されるフィルムで、「120フィルム」や「中判フィルム」とも呼ばれます。35mmフィルムと大判フィルムの中間の大きさで、フィルムの幅は61.5mmです。またパーフォレーションはありません。スプールと呼ばれる軸に遮光用の紙と一緒に巻かれています。撮影後に左側に残ったスプールは次回フィルムを装填する時の巻き上げ用として使用するので捨てずに、予め右側にセットしておきましょう。

 35mmフィルムが最大36枚撮影できるのに対し、120フィルムでは最大16枚までの撮影という制限があります。同じブローニーフィルムでも220と呼ばれるものもあり、こちらは120の2倍の撮影枚数が可能で、最大32枚まで撮影可能です。

画面サイズ(cm)ブローニーフィルム120ブローニーフィルム220
6×4.516枚32枚
6×612枚24枚
6×710枚20枚
6×89枚18枚
6×98枚16枚
各フォーマットに対するブローニーフィルムでの最大撮影可能枚数

ベタ焼き

 撮影されたフィルムを実寸のまま焼き付けたもの。印画紙に直接くっつけて露光したプリントのことで、くっつけているのでベタといいます。サムネイルともいいます。

ポジフィルム(ポジティブフィルム)

 現像した際に被写体の色や明るさがそのまま反映されるフィルムです。別名「リバーサルフィルム」、「スライドフィルム」とも呼ばれ、プロのカメラマン向けに使用されます。適正露光の許容範囲が狭く色の補正ができないため、撮影に確かな技術を必要とします。白っぽいものはより明るく、暗いものがより濃く映る特徴があります。

HOLGA

 HOLGAは中国(香港)製のトイカメラで、1982年に香港でHOLGA Sとして生まれました。使用するフィルムはブローニーフィルム120です。価格は数千円程度です。基本のプラスチックレンズモデル、ガラスレンズモデルにそれぞれフラッシュ内蔵タイプ、カラーフラッシュ内蔵タイプかあり、そこからの派生型も数種類出ています(トップページ、「他のトイカメラとHOLG 120の比較」参照)。

 撮影時の注意点は、1枚撮影したら次の撮影前に予めフイルムを巻き上げておくか、あるいは撮影する直前にフィルムを巻き上げるようにするか、自分の中で決めておくことです。そうしないと意図せぬ多重露光写真になってしまったり、逆に1コマ分全く映り込んでいないフィルムになってしまいます。

 僕の場合、撮り終わったら巻き上げておくと決めていてもつい忘れてしまい、同じフィルム面に再度露光させてしまい多重露光となってしまうことがしばしばあります。注意しましょう。あと基本的なことですが、撮影時にはレンズキャップの外し忘れにも注意しましょう(笑)。

ま行

巻き太り

 HOLGAではフイルムが巻き上がるときにフイルム面が浮き上がって巻かれてしまう場合があります。ブローニーフィルム120にパーフォレーションがないことも原因です。しっかりときつく巻き上げられないということです。防止策としてはカメラ本体内部前面、あるいは側面に薄いスポンジを貼ったり、裏蓋にテレフォンカードを貼ってフィルムにテンションをかけながら巻き上げることです。巻き太りが起こると、感光写真になってしまいます。

マクロ撮影

 被写体に数cm単位まで近づいてアップで撮影することで、現実のものより大きくして見せる撮影方法。マクロ撮影を行うには、マクロレンズを使用します。一般的なレンズと違い、近距離で最高画質が得られるように設計されています。また一般的レンズは被写体深度をコントロールするために絞り値を変えることが多いですが、マクロレンズは高倍率になるほど被写体深度が浅くなるので絞り値を変えても被写体深度が大きく変わることはありません。

マスク

 HOLGAで使用されるフレーム部品。120サイズのフィルムに対し、幅を4.5mあるいは6cmに設定できる。縦長の長方形の写真が撮りたいなら6×4.5フォーマット、正方形の写真が撮りたいなら6×6フォーマットを用いる。HOLGA 120では6×4.5サイズしか選べませんでした。

モノクロフィルム

 白黒写真やセピア、ブルー、レッドなど(かなずしも白黒を意味しない)、1色のみの濃淡や階調で表現された写真を撮影できるフィルムです。現像したモノクロネガフィルムには、実際とは反転したモノクロの像が映し出されます。モノクロフィルムで撮った写真は、画像の色ではなく構図や光に焦点を当てることで写真が本来持つ感情や雰囲気が強調されます。

や行

焼き増し

 写真の印画を追加して焼き付けること、またはその写真そのもの。既に持っている満足できる仕上がりの1枚を好きな数だけ増やすことができます。料金もリーズナブルです。

ら行

ラチチュード

 適正露光の許容範囲。適正露光の過不足に対して、フィルムが許容できる力のこと。ラチチュードが広いフィルムは、適正露光よりも低くてもある程度は大丈夫。逆にラチチュードが狭いフィルムは、適正露光をシビアに反映します。

露光

 フィルムや撮像素子に光を当てること。フィルムや撮像素子が受け取る光の量(照度×露光時間)を示すこともあります。

露出

 写真を撮るときに取り込まれる光の量。光の量は絞りとシャッタースピードで決定され、それにISO感度を組み合わせた結果、写真の明るさが決まります。露出アンダーとは適正露出よりも写真が暗くなることをいい、反対に露出オーバーとは適正露出よりも明るくなることをいいます。

Lomography

 Lomographyはロシア製のトイカメラ、LOMO LC-Aで撮った写真のことをいいます。LOMO LC-Aは1983年にロシアで発売された35mm判コンパクトカメラです。ファインダーバリアに「ロモ蔵」が描かれているのが再生産以降のロシア製、無印なのが旧ソ連製です。その後工場を移し中国製となりました。Lomographyは元々はオーストリアのウイーンで1992年に誕生したフィルムカメラのブランドです。このようにLOMOは複雑な歴史が絡んでいます。

わ行

歪曲収差

 レンズを通して映される映像が歪んだ状態を意味します。一般に広角系のレンズは樽型の収差が起こりやすく、望遠系のレンズは糸巻き型の収差をおこしやすいのが特徴です。

ワーキングディスタンス

 レンズ先端から被写体までの距離(撮影距離とは異なる)

数字

110フィルム

 16mm幅のフィルムで、プラスチック製のカートリッジに搭載されています。1972年にKodakから発売されポケットフィルムとも呼ばれていました。画面サイズは13×17mmです。独自のカートリッジ方式を採用し、撮影後は自動的に巻き取られるので35mmフィルムのように巻き取りをせずに使用できます。撮影途中でもフィルムを入換えることもできます。

17mmハーフサイズカメラ

 35mm(135)フィルムサイズ(36mm×24mm)の約半分のサイズ(17mm×24mm)をフォーマットに使用するカメラ。使用するフィルムは一般の35mmフィルムです。35mmカメラでは普通に横に構えて撮影すると横長に映りますが、このカメラは横に構えて撮影すると縦長に映ります。ちょうどスマホを縦にして撮影するイメージです。

 デジタルとは異なる独特の雰囲気を楽しむ若年層を中心にフィルムカメラの人気が高まってきていますが、このカメラも人気が高く、さらにコンパクトでフォーマットも特殊なため、コアなファン層ができそうです。

PENTAX 17

107,000円(税別)

2024年7月12日発売

35mm(135)フィルム

 1909年、国際規格として認定されました。写真用フィルムの最も一般的なフォーマットで、フィルム幅が35mmのためそう呼ばれています。撮影サイズは24×36mmです。天地にパーフォレーションが空いています。パトローネと呼ばれる円柱形のケースに入っていて、光がある環境でもフィルム装填が可能です。12枚撮り、24枚撮り、36枚撮りがあります。

6×4.5(ロクヨンゴ), 6×6(ロクロク), 6×7(ロクナナ), 6×8(ロクハチ), 6×9(ロクキュウ) フォーマット

 中判カメラのフィルムのフォーマットです。HOLGA 120は6×4.5(ロクヨンゴ), 6×6(ロクロク)に対応しています。

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