そういえばデジャブは最近感じなくなってきた
デジャブの3つのパターン
デジャブとは。フランス語の「deja-vu」に由来する言葉で、直訳すると「既視感」を意味する。実際には一度も経験したこともないのにかかわらず、以前にもどこかで経験したように感じたり、親しみや懐かしさを感じたりする現象である。誰しもが経験したことのある現象で、人によってその頻度が違うかもしれない。また同じ人でも、幼少期により頻繁に感じるのではないだろうか。❶初めて訪れる場所なのに見覚えがある。❷初めて会う人なのにどこかで会ったことがある気がする。❸前にもこのシーンを体験したことがあると感じる。僕はこの最後の3番目のパターンが多い(多かったです)。中には話している最中に相手の反応や答えが予想できてしまうというケースもあるらしい。僕の場合は残念ながらそこまではない。デジャブの仕組みはまだ完全には解明されておらず、現在も研究が進められている。
デジャブが起こる理由
デジャブが起こる理由としては、記憶における「類似性認知」によるものだと考えられている。類似性認知とは、「異なるものを似ていると判断する脳の働き」のことをいう。例えば、「初めて訪れた公園のベンチで弁当を食べる」という経験をした場合、過去の似た経験が自動的に脳の中で思い起こされる。複数の要素が一致すると、あたかも全く同じことを経験したかのように脳が錯覚するのである。また、記憶のメカニズムとして、テレビや雑誌などで見た風景や人から聞いた話でも、繰り返し記憶が蓄積されていくことで自分が体験したことだと思い込んでしまう。
デジャブが起こりやすい人の特徴
デジャブが起こりやすい人にはどんな特徴があるのだろうか。デジャブは比較的若い人に起こりやすいと言われている。僕もそうだったので納得できる。脳がまだ発達途中にある若い人は脳の回路がうまく働かないこと(海馬傍回のかすかな痙攣発作もこれに含む)によるものだそうだ。また新しいことをたくさん経験するため、多くのことが印象的に記憶に残りやすいともいえる。さらに、感性が豊かな人や幸福感の高い人もデジャブが起こりやすいとされている。また強いストレスを抱えて疲労状態にある人も記憶の錯覚が起こりやすくなりデジャブ引き起こすともいわれている(最近の僕はストレスが多いと感じているが、やはり年齢的な要素が強いのか、デジャブはもうすっかり体験していない)。
ジャメブ(未視感)
一方で、逆に普段見慣れたもののはずなのに、それが初めて見るもののように感じることをジャメブ「未視感(仏:jamais vu)」という。いつも通っている道が見知らぬ街路であるかのような感覚に陥ることである。原因の一つに、てんかん放電が海馬に及んで「場所細胞(place cell)」機能が障害されると一時的に認知地図が失われた状態になり、場所の記憶がおかしくなると考えられている。
(参考:セキララ・ゼクシィ イマドキ事情 デジャブとは?起こる理由や体験しやすい人の特徴)