腕時計好きなら知っておきたい「腕時計」に関するトリビア
世界初の腕時計
ブレゲの「ブレゲNo.2639」説
1810年にナポリ王妃カロリーヌ・ミュラの依頼でブレゲが制作した腕時計が世界初の腕時計の一つとされている。「自動巻機構」や「永久カレンダー」といった機械式時計が搭載する機構のおよそ7割がブレゲの発明や改良が関わっているとされる。
カルティエの「サントス」説
1904年にフランスの宝飾品メーカー、カルティエが飛行家アルベルト・サントス・デュモンのためにデザインしたものが世界最初の腕時計とされている。サントスは飛行中に、懐中時計ではなくもっと確認しやすいものと依頼し、これが世界初の実用的な腕時計とされている。
文字盤、ローマ数字の「IIII」
多くの時計の文字盤でローマ数字の「4」が「Ⅳ」ではなく「IIII」と表記される理由には幾つかの説がある。
視覚的なバランス
「IIII」を使うことで、文字盤全体のバランスが良くなる。特に「Ⅷ」と対称的に配置されるため、見た目が整うため。
歴史的な理由
古代ローマでは、初期のローマ数字の表記として「IIII」が使われていたことがある。
神話的な理由
ローマ神話の主神ユーピテル(ジュピター)の名前が「IVPPITER」と書かれるため、「Ⅳ」を使うことが神への冒涜とみなされ、「IIII」が使われるようになった。
読みやすさ
「Ⅳ」は減算の概念を含むため、教育を受けていない人々にとっては理解しにくいとされ、「IIII」の方が直感的に理解しやすかった。
10時8分42秒の秘密
セイコーのアナログ式時計のカタログやパンフレットを見ると、そこに掲載されている時計は全て「10時8分42秒」を指している。
他社の例を調べてみると「10時6分37秒」、「10時7分37秒」、「10時8分36秒」、「10時9分35秒」など、それぞれで統一されている。
セイコーは1964年以降、それまでの「10時10分30秒」から「10時8分42秒」を採用している。きっかけは当時の宣伝部担当者が、アメリカの広告表現である“シズル(sizzle)感”に感化されたことであった。シズル感とは、食べ物の広告でいえば「美味しそうな感じ」、「瑞々しさ」といった意味がある。「時計の広告も見ているだけで動きを感じる表現はないか?」と、検討を重ね、躍動感のある「10時8分42秒」に決めたといわれている。
この配置は躍動感に加えて、時針・分針・秒針の3本が1)重ならない、2)美しく引き締まって見える、3)12時下のブランド名が隠れない、という利点もある。
クオーツ革命
1969年にセイコーが世界初のクオーツ腕時計「アストロン」を発表したことから始まった。クオーツ時計は、水晶振動子の正確な振動を利用して時間を測定するため、従来の機械式時計よりもはるかに高精度で、低コストで大量生産が可能であった。これにより、時計業界は大きく変革し、クオーツ時計が市場を席巻することになった。